応募対象の概要
①可動性、②室内の広さ(特に高さ)、③多用途な使い方、④SDGs、⑤QDRをバランス良く備えた可動産。「日常時」の価値と「非常時」のPhase Freeな価値も備える。企画推進においては、TOYOTAが持つアンフェアアドバンテージ(有形無形の資産・組織の能力、グループ内でのラインナップ構築能力、自前の実験場等)を活用
フェーズフリーな性質の概要およびアピールポイント
フェーズフリーな性質については下記記載の通り。個人的には、阪神淡路大震災で実家が半壊し家族が避難生活をしていた事により、「まさか」の備えの重要性を痛感。日本の景気が長期低迷をしている中、コロナ禍が拍車をかけ、法人は長期の固定資産投資が難しい状況にある事、またSDGsの嵐が吹く中法人がSDGsのネタを探している事を体感。また自社の視点でいくと、EVが増加する中で電池のバッテリーの再利用先探しのニーズもあった。これらの課題感に対して、モビリティーカンパニーのアンフェアアドバンテージを活用して、効率的かつ効果的に可動産企画を推進しようとしており、昨年は無償PoC、今年は有償PoCのフェーズにはいっている
カテゴリ
被害のレベル
プロブレムの種類
活用タイミング
汎用性評価
73 /100点
乗用車の牽引により移動できる電源付きの可動空間で、街中のフリースペースを有効活用して新たな賑わいを生み出すことから、日常時の「Where」と「When」、「Why」で高く評価されている。災害発生後の避難場所や復旧・復興時、感染症対策などを必要とする非常時に、独立電源による安心な快適空間をあらゆるスペースで作ることができるため、非常時の「Where」と「When」でも評価され、さまざまな課題解決の可能性から「Why」で高い評価を受けている。
有効性評価
70 /100点
プライベートでの利用から街の賑わい創出まで、多様な可能性で「日常時QOL影響能力」が高い。避難生活でも電源使用が可能で、非常時にも利用者に適した空間を提供できるので、「非常時QOL影響能力」が高く評価されている。また、洗練された外観イメージの評価に加え、内装の自由度が「情緒面デザイン」の評価を高めている。普段使いの乗用車に接続するだけで移動が可能となり、具体的にさまざまな利用シーンをイメージできるため、「開発促進」と「価値共有」も高く評価されている。
総評
一般的な移動販売トレーラーと比較して、ソーラー電源の機能が付き、必要な時に必要な場所で、多様な目的に利用可能な可動空間と言える。日常時は、イベントや臨時の店舗として、個人や家族では比較的広い居住空間を使って移動生活も可能。非常時には、プライバシーが守られる安全な空間となり、独立電源のある移動可能な避難スペースとして、感染症対策にも有効である。内装を変えられることで、必要に応じた機能を付加することができる自由度の高さがフェーズフリーの「汎用性」と「有効性」につながっている。
受賞者コメント
今回ご評価頂き感謝。 このプロジェクトはトヨタの社内新規事業として推進中で、今年有償PoCを実施、25年のソフトローンチを目指している。 スローガンは、「必要なスペースを、必要なときに、必要な場所へ」。 課題認識は、①日本の災害の多さ ②コロナ禍後のスペース再構築ニーズ と、SDGsへの関心の高まり ③クルマからのリサイクル材の受け皿作り、及びe-Paletteの土壌作り 。 それに対する提供価値として①可動性、②室内の広さ(特に高さ)、③多用途な使い方、④SDGs、⑤品質をバランス良く備えた「可動産」を考えている
受賞者プロフィール
トヨタ自動車株式会社 新事業企画部 オフグリッドモバイルベースPJTチーム