輪中住宅

応募対象の概要

三重県桑名群木曽岬町を計画対象とする。この地は、農業を主とする生業が営まれていたが、産業化や名古屋のベッドタウン需要、巨大なインフラ整備から、水害だけが残るまちに変化しつつある。本設計のプログラムは住宅として、名古屋市のUターン者とし、実家の農業を手伝いとして休日農作を営む家族を想定する。

フェーズフリーな性質の概要およびアピールポイント

「水害などの災害」や「工業化による開発」、「ムラ社会」などの近年どこの地方も抱えるような問題を、一緒くたに良くする建ち方を考えて設計を行った。
現状の住宅街の構成要素(敷地周囲)から、輪中のヴァナキュラー要素を現代の工法、材料で、再構成し混合する事で、ネオヴァナキュラーという新しい建築ををつくる。
結果として、この地域に馴染み親しまれてきたヴァナキュラーの要素を使用し、地域に受け入れられながら、過去の経験を現代の技術でアップグレードすることで近年の大規模災害を乗り切る。また、住宅という普遍的な建築を通して、コミュニティの再編と地域価値の再発見を行うことができる建築を作り出す。
日常時 輪中住宅:日常時
1階はRC造、2階は木造とし、地域に馴染む水屋を模した外観とし地域に受け入れられる。1階はピロティ形式とし、駐車場と農作業スペースとする。内部は、上げ仏壇を再構成して、畑食材等をキッチンとシームレスにつなげ、加工や調理の利便性を向上させる。つし二階は配管配線隠しや、艶有塗装とすることでライトシェルフとして光を内部に拡散する。
非常時 輪中住宅:非常時
避難施設であった水屋を模した外観は住民にランドマークとなり安心感を伝える。1階はRC造である為、津波時に流されないものとなり、一部をピロティ形式やみはりを設置することで速やかに排水する。
上げ仏壇は、緊急避難装置として使用し、つし二階は高潮等の緊急避難や備蓄倉庫、高所配管設置場所としての役割を担う。